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俺はいつも、彼女の言葉に救われる

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 俺はいつも、彼女の言葉に救われる。

 

「最近、頭が痛くて――」

 

「え!?」

 

「あ、体調が悪いんじゃないの」と言って、劍橋英語課程 楽は手を上げて自分の後頭部に触れた。

 

「ずっと同じ場所で結んでいるからか、ゴムの当たる部分が痛くて。少しずつ場所を変えてはいるんだけど、最近ではどこで結んでも痛くて……」

 

「うん」

 

「なので――」

 

「――うん。あ、髪を挟むやつとか使わないの?」

 

「欲しいんですけど、なんか――」

 

 事故の後の入院と引きこもり生活で、俺も大分鈍くなっているらしい。

 

 楽の困った顔を見て、ようやく気が付いた。

 

 

 

 欲しいもの――!

 

 

 

「楽に似合うの、プレゼントするよ」

 

 楽は恥ずかしそうに、ぎこちなく微笑む。

 

「はい」

 

 三十も過ぎた大人の会話とは思えない、ぎこちなくてもどかしい会話。

 

 だけど、ドキドキして嬉しい会話。

 

 俺は、楽が小説を読んでいる間も、食事の支度をしている間も、ひたすらスマホをスクロールさせていた。お陰で、左手首と右手首と人差し指のいい運動になった。

 

 購入ボタンを押すと、商品の到着日は明後日だと表示された。

 

 ギフトラッピング指定をしているか確認し、ようやくスマホを手放した。

 

 充電が残り十二パーセントまで減っていた。

 

 明後日が待ち遠しかった。

 

 楽の喜ぶ顔を想像したら、それだけで嬉しくなった。

 

 そんな気持ちで彼女を抱き締めて眠ろうとしたら、いつもより疼いた。

 

 二日後。

 

 タイミングがいいことに、楽が買い物に行ってすぐにインターホンが鳴った。

 

 俺は伝票に判を押し、箱を受け取った。

 

 散々悩んで買った。

 

 楽が喜んでくれたらいいなと思いながら、フッと顔を上げた時、階段の一番上に青い何かを見つけた。場所的に置いたとは考えられないから、楽が落としたのだろう。

 

 この家に帰って来て、俺は二階に上がっていない。

 

 母さんが亡くなった時に片付けて以来、だ。

 

 母さんが使っていたベッドやチェストなんかはそのままになっていたし、昔俺が使っていた机や冷蔵庫なんかもあるからと、手つかずで楽に貸した。

 

 最初の頃に、必要なものがあれば揃えて欲しいと言ったが、大きなものを運び込んだ様子はない。

 

 

 

 そうだ……。

 

 俺は箱を靴箱の上に置き、階段に足を上げた。家を出る前に取り付けた手摺りを掴み、二段目に足を上げる。一段ずつ、ゆっくりと、足を上げていく。

 

 二階の、楽に貸していない四畳半ほどの部屋には、俺の私物が詰め込まれている。その中にあったはずだ。

 

 

 

 高校の卒アル――。

 

 

 

 どうしても、気になることがあった。

 

 あれだけ綺麗な思い出として楽に語っておきながら、俺は早坂の下の名前が思い出せずにいた。理由は、一度も呼べなかったからだろう。

 

 記憶にあるのは、早坂が自分の名前を嫌っていたことと、クラスに同じ名前の女子がいたこと。

 

 同じ名前は紛らわしいからという理由で、早坂はいつも『早坂』と呼ばれていた。

 

 途中で転校してしまった早坂の名前が卒アルに載っているかはわからないが、とにかく見てみようと十五段の階段を上った。

 

 手摺りを強く握り過ぎて、掌が痛い。汗ばむ。普通に歩くのとは違って、一段一段膝をしっかりと曲げて足を上げるのは、今の俺にはなかなかの重労働だった。

 

 だが、何とかあと二段というところまで上がり、落ちていた青い物を手に取った。持ったまま、階段を上がりきる。

 

 さすがに疲れて、俺はずるずると廊下に座り込んだ。

 

 

 

 まだまだ、だな。

 

 

 

 汗で湿った掌をブラブラと宙で振る。

 

 それから、楽の落とし物をまじまじと見た。

 

 

 

 これ――。

 

 しばらく、瞬きを忘れた。

 なん……で――。

 

 

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